長期投資のバイブルといえば、言わずと知れたこの本。
初めてこの本を読んだのは2020年4月。
約1年経ち、あらゆる情報を吸収して歪んだ投資方針を一度矯正しようと思います。
黄金銘柄(コーポレート・エルドラド)
シーゲル流投資の要諦はざっとこんなイメージでしょうか。
- 成長株の罠
- 配当金再投資
- 増益企業
成長株の罠
成長期待の高い銘柄(高PER)はその期待を持続することができないとしています。
どこかでコンセンサスを下回り、株式市場からお灸をすえられる時が来るはずだと。
ドットコムバブル期の電気通信セクターが好例です。
イノベーションによってインターネットが世界を変えると信じられていたこの時代、各社はしのぎを削って通信設備の増強、インターネット網の拡大を図りました。
この設備投資の費用は投資家から集めた資金で行われています。
結果として、企業間の競争が激化し、利益の確保が難しくなってしまいました。
ドットコムバブルの崩壊は、こうして生まれています。
ワールドコム、エンロンなどの企業名が、投資本では頻繁に登場します。
投資家は株主リターンを求めて投資したものの、
もたらされた結果は、消費者にインターネット環境の普及だけだったのです。
こうした画期的な発明はすべて、人々の生活を根底から変えていった。発明が普及したのは、莫大な資本の後押しがあったからであり、資本を投じたのは、熱狂した投資家だった。
株式投資の未来 p.116
「高PER銘柄の価値が見直される前に撤退すればよい!」
と考えるのは簡単ですが、それを確実に実行するのは不可能だということは知っていますよね。
「知っていること」と「やれること」は、違います。
もしかしたら、クリーンエネルギ銘柄、EV銘柄は気を付けたほうがいいかもしれません。
配当金再投資
配当金は下落相場では暴落のプロテクターとなり、上昇相場では資産増加のアクセルという効果がきたいできます。
コロナショックで、高配当ETFであるVYMは33%ほどの下落をしました。
すなわち、配当利回りが1.5倍になったことを意味します。
もし配当が毎月入るとすれば、その配当金でバーゲンセール価格の高配当株を買うことができます。
下落時に保有株式数が増えれば、上昇相場でさらに資産を倍増できる仕組みです。
市場が悲観論にとりつかれるとき、配当を生む銘柄を買いつづけるものは、結果的にだれよりも得をする。
株式投資の未来 p.161
増益企業
注意しておきたいことは、
配当利回りが高い株を無心で買い続けることではなく、
配当利回りが高い、かつ増益企業の株を買うということ。
配当金は、利益を出している企業しか行うことができないからです。
そのような企業の特徴は、それほど増益期待されていないものの、ブランド力や特許、地理的条件による「堀」を築いている点です。
3セクター(生活必需品、ヘルスケア、エネルギー)がおしなべて高リターンをもたらしました。
まとめ
- PERが市場をわずかに上回る
- 配当利回りが市場平均並み
- 長期的な増益率が市場平均を大幅に上回っている
優良企業の株をバーゲンセール時に買うことができたら最高ですが、
そうでなくても、優良企業の株をほどほどの価格で買いましょうということなのです。
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