「FIREを実現すれば幸せになれる」
という言説は、ウソかホントか。
答えは「人による」というのが正解で、FIREできる資産があるかどうかは幸福には関係がないからです。
結論から言うと、幸福の条件は「金融資産」「技術資産」「社会資産」が揃っていれば良いのではと。
- 金融資産・・・株式などで築いたお金
- 技術資産・・・仕事として価値を生み出せる能力
- 社会資産・・・家族、友人、恋人などの人間関係
巷で話題のFIREは、自分の理想像(幸福)を実現する手段ですが、
FIRE = 金融資産が死ぬまで尽きない基準に到達し、労働に時間を割く必要のない状態
(労働 = お金のために仕方なくやる仕事)
上記3つの資産のうち、FIREは「金融資産」のみ着目されていて、「技術資産」や「社会資産」の有無は取り上げられていないのが問題です。
そのため、FIRE民は「FIRE後にどうしたいのかを明確にしておくべき」とアドバイスしています。
逆にFIREの正反対の状態は、
好きなことを好きなようにするために、対価として労働を売っている状態
なので、
たとえサラリーマンでも自分だけの能力をつけて社内で活躍していれば、その状態を自分自身で認めることができ、その状態を好きになるでしょう。決して会社を辞める必要はないはず。
その状態は、「能力資産」的にFIREと言えるのではないでしょうか。
能力があるということは、転職できる or 起業できる、つまり自分の脳や体がお金を生み出すことができるということ。能力を身につけた時点ですでにFIREといえるのです。あとは、能力を駆使して好きなように仕事をすればいいだけ。
現在のFIREの概念を拡大すると、実際に蓄えた金融資産がリタイアできるレベルに到達するだけでなく、いつでもお金を生み出す能力を持つこと、この2つの組み合わせでFIREは出来上がるように思います。
では、これでFIREできて幸せか?と問われればそうでもなさそうで、
実際にはもう一つ、「社会資産」が欠けているのかもしれません。

私たちの幸福と健康を高めてくれるのはいい人間関係である。家柄、学歴、職業、家の環境、年収や老後資金の有無といったことではなく、人間の幸福度、健康と直接的に関係があったのは人間関係だったという結果になったのです。しかも、友人の人数は関係なく、たった一人でも心から信頼できる人がいるかどうかが重要だということがわかりました。
3種類の資産をあえて順位づけするなら、本当に必要なものは「社会資産」なのかもしれません。
資産を増やせないのも辛い、活躍の場がないのも辛い、話し相手がいないのも辛い、
欲張りですが、この3つをバランスよく獲得していくことが個々の人生の目指すべきところで、
資産のバランスが崩れている状態でFIREすることだけは避けたいところです。
参考書籍
FIREへの道のりは節約と投資でどの著者も一貫していますが、FIREを目指すきっかけとなった出来事や人生の価値観など知れるので、一読の価値はあると思います。節約が苦痛な方に読んでもらえれば、FIREを目指す活力・勇気がもらえます。


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