この前仕事が休みだったときに、改めて「株式投資の未来」を読みました。
要約すると、
- PERが市場をわずかに上回る
- 配当利回りが市場平均並み
- 長期的な増益率が市場平均を大幅に上回っている
上記ような株を買いましょう、ということです。
1871年から2003年にかけて、インフレ調整ベースで、株式の累積リターンの97%は、配当再投資が生み出してきた。値上がり益が生み出した部分は3%にすぎない。
株式投資の未来 p.144
中でも、シーゲル先生は2番の配当の重要性を強調しています。
しかし、配当利回りについて日本人はあの存在を忘れていませんか…
配当課税?なにそれ??
Z不動産リートを10万円で買ったAさん、配当利回りが12%なのを喜んでいました。
「毎月1000円ずつ配当金が手に入るぞ!」とワクワクを抑えて入金を心待ちにしていたところ、
なんと796.85円しか入金されませんでした。
からくりは、1000×(100%-20.315%)=796.85
Aさんは、配当金に税金(20.315%)がかかることを知らなかったのです…
時を同じくしてアメリカ合衆国、Bさんは超優良株J&Jを120ドルで買いました。
配当利回りは2%だったので、四半期ごとに0.60ドル入金されるはず。
しかし実際に入金されたのは、0.54ドル。
アメリカでも10%が配当金に課税されるんですね。
Aさんはついに米国株投資に目覚め、超優良株J&Jを120ドルで買いました。
もうおわかりでしょう。
Aさんは、0.43ドルしか配当金が入りません。
(0.60×0.9×0.79685=0.430299)
日本人が米国株の配当金を手にするとき、米国と日本の両方で課税されるからです。
日本人がシーゲル流投資を実践するとどうなるか?
1957年12月末日、S&P500のインデックス・ファンドを1000ドルで買った投資家は、2003年末日、累積リターン(配当を再投資したリターン総額)が13万768ドルとなっている。
株式投資の未来 p.146(一部要約)
S&P500のうち配当利回りが上位20%だけを買った場合、46万2750ドル(オールドエコノミー)
S&P500のうち配当利回りが下位20%だけを買った場合、 6万4930ドル(無配成長株)
シーゲル先生は、配当金の威力をバックテストで明らかにしました。
しかし、アメリカ人よりも配当金が約80%に減ってしまう日本人にとって、
米国株の配当金再投資はたいして威力を持たないのです。
(それでも成長株よりはマシかもしれません!!)
精一杯の抵抗
NISA枠をフルに活用しましょう。さすれば、日本での20.315%が非課税になります。
オールドエコノミーの優良銘柄を毎年120万円買い集めるのです。これしかありません。
コロナショックから1年経ちつつも、まだまだグロース株優位な状況が続いている、
まさに今、割安で放置されている銘柄をホールドするべきなのではないでしょうか。
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