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足るを知る者は富むということ

投資読書

 「じゅうぶん豊かで、貧しい社会」という本を読みました。

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 ケインズは、資本主義が発展し物質的に豊かになることで労働から解放されると予測しました。

 それは、生活するために働くことが少なくなっていくから。
 産業の効率化によって少ない労働力でも衣食住を満たすことができるようになるから。

 しかし、その予測は外れました。
 衣食住に困らなくなっても、それ以外の消費材に金銭を投じるようになりました。

 車を買い、海外旅行に行き、ブランド物を身に着ける。
 自分よりも裕福な他人と比較してしまうことで、物足りなさを感じてしまう。
 (そのような意味で、SNSの利用は幸福度の低下をもたらす要因となる!)

 その結果、もっともっと欲しいという貪欲によって人間は消費を繰り返し、
労働をやめられないのです。

 気づかぬうちに、必要以上にものやサービスを買ってしまっているのです。

 では、他人と比較することなく、何があれば満足できるのか?最低限必要なものは何か?
 著者は、人生に必要不可欠なものを7つ定義しています。

  1. 健康
  2. 安定
  3. 尊敬
  4. 人格
  5. 自然との調和
  6. 友情
  7. 余暇

 この7項目が満たせていれば、人生満足だろうということです。
 シンプルで良い!

 「健康」はいうまでもなく、健康でいることが第一ということです。
 多くの人が、自分が健康であることを忘れています。食生活、たばこ、酒、生活リズム、今一度見直してはいかがでしょうか。

 「安定」は、歴史的には文化を豊かにすることに貢献しました。
 江戸時代に茶、読み物など娯楽が発展したのは、約300年間江戸幕府によって国が支えられてきたからです。安定していることは人間を豊かにするのです。

 「余暇」は、自分自身が何か目的をもって、能動的に活動することを指します。
 決してテレビをボーっと観ることではありません!(ここ大事)
 スノボに行く、楽器を演奏する、旅行もいいと思います。
 「能動的に活動すること」は私が特に大切にしていて、人生で有意義だと感じるためには、能動的に行うことが必要だと思っています。
 この点に関する考えはたくさん書けそうなので、また別の機会にまとめます。(笑)

 己を顧みれば、すでにたくさんのものを持っています。
 心身ともに健康だし、正社員として働いているし、友人はぼちぼちいるし、自然と調和した趣味をもっています。

 この7項目は、
人生として生きるために最低限必要なことなのではなく、
個人が幸せになるために目指すべきリストなのかもしれません。

 「足るを知る者は富む」という老子の言葉にあるように、
もう十分満足しているという状態は幸せをもたらすのかもしれません。

 物質的に満足していると感じているから給料の大半を株式に投じることができているのですが、
もっとお金を増やしてリタイアしたいというのは、もしかしたら貪欲なのかもしれません。

 ご覧いただきありがとうございました。

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