波乗りトミーです。
米国株投資がいいね!S&P500いいね!なんて意見が多く、私自身もS&P500にほぼほぼ資金を投じています。
米国株への期待が高まっているようで、ネットの記事にもちらほら見受けられます。

実際、コロナショックや2000万円問題で投資に注目が集まり、特に若者に投資万歳の流れが出ているようです。
SBI、楽天、マネックス、松井、auカブコムの大手ネット証券5社を対象に調べたデータでは、2020年度の年代別口座開設は20~30代が70万口座と突出して多かった。例えば、楽天証券では30代以下の顧客が今年3月のアメリカ株の繰越額が昨年の4月に比べて約5倍になったと報告されている。日本株の買越額と比べると17倍の大きさになる。
米国株であればどれでも良いわけではない!
こちらの記事を読んでいると、誤解を生む(間違っている)文章がちらほら見受けられます。
前提として、デイトレーダー向けの記事であることに注意が必要です。
まずはこちらの記述について。⬇︎
日本の株式に比べて株価が短時間で大きく上昇するケースも多く、日本株にはない魅力に、日本の若者が気づいたという現実があるようだ。最近、ネットの広告でも「日本株はせいぜい年間に10~20%程度上がればいいが、アメリカ株は短期間で10倍、20倍になる」というフレーズが流れているが、確かにアメリカ市場では10倍、20倍に上がる株も珍しくない。
小型株、ペニー株などが昨今の金融相場で資金の流入先となっているため、暴騰・暴落の対象になっています。そのほとんどの企業は赤字企業であり、長期投資家にとっての投資対象とはなり得ないでしょう。アメリカの優秀な企業の株価だって、年間に10〜20%上がれば文句ない水準です。(米国の大型株はこれが10年も継続する力があります。)
お次はこちら。⬇︎
実際に株主資本に対していくらの利益を稼ぎ出したかを示す「自己資本利益率(ROE)」という指標があるが、2020年7月時点で日本は平均5.5%、対してアメリカ企業は同11.9%となっている。つまり日本の企業に比べてアメリカの企業は、2倍稼ぐと言うことだ。
これには少し解説が必要です。
ROE=純利益/株主資本 として表すことができる企業の財務指標の1つです。企業の資金調達は、主に2種類で、株の発行(株主資本)、または銀行から借り入れ(有利子負債)となります。無借金経営というのは、自己資本比率が100%の、銀行からの借り入れがゼロの企業のことです。キーエンス(約95%が)とか任天堂(ほぼ100%)とかが日本の代表例でしょうか。
無借金経営が良いのかといえばそうでもなく、「お金を借りてまで投資する対象が見当たらない」ということを示唆するものでもあり、今後の成長が見込めないという意味になります。逆にアメリカ企業は、たくさん借金をしてたくさん投資して、たくさん利益を出す、という流れが主流です。
ROEの観点で見ると、株主資本のみを投資して利益を出す場合と、(株主資本+借入金)を投資して2倍の利益を出す場合では、ROEは後者は前者の2倍になります。
「経営の効率化や利益率が高いから2倍稼いでいる」ということではないので注意です。
最後はこちら。⬇︎
暴騰することもよくあれば、暴落することもあるということだ。最近も「ゲームストップ」株が個人の投資家によって買われて、空売りしていたヘッジファンドが莫大な損失を被った。アメリカ株には株価のボラティリティー(変動幅)が非常に大きいというリスクがあることを忘れないことだ。とりわけ、日本株以上に景気指標や金利の動向に敏感に反応するために、市場の動きもコロナ禍のような時代には乱高下しやすい。
私の体感ですが、日本株の方がボラティリティが激しいような印象です。(主観ですみません…)
ただ、これもゲームストップのような小型株が対象のお話です。米国株でもS&P500に組み込まれている銘柄のボラティリティはそれほど大きくはないはず。
記事にもあるように、小型株・ペニー株投資は乱高下が激しいのでやめましょう。笑
参考書籍


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