年末年始休み最終日に友人と映画を観ました。正確には、「まだ観てないんだよねー」という話から初詣のついでにノリで観た次第です。
私にとってスラムダンクは、台詞を覚えるぐらい読み込んだ数少ない漫画の一つです。ネットの映画レビューでは評価が高かったので、既存の漫画作品の世界観を壊すようなものではないと安心しつつも、ドキドキしながら視聴しました。
この後、ネタバレを含みます。↓
原作を忠実に再現してはいるが…
舞台は山王戦で、主にPGの宮城リョータ視点で原作では無かったリョータの過去が語られています。
映画の構成としては、リョータの過去のエピソードは原作にはほとんど登場していないので、映画の構成は、原作に忠実な山王戦+リョータのエピソードを肉付けといったところです。
原作を隅から隅まで読み込んだ身としては一部、山王戦において原作と異なるシーンや原作の持つシリアスとギャグのリズム感のズレに、違和感を感じてしまいました。
- 試合の映像や時間感覚がリアルなため、原作通りの試合中のセリフが長ったらしく感じる
- 花道の破天荒っぷりが映像化されると不気味で笑いになりにくい
- 月バス「最強山王」というキーアイテム(個人的に超重要!!)
- ゾーンプレスやスクリーンなどリアルなプレーに映画制作へのこだわりを感じる
- ミッチーのシュートフォームは、クレイ・トンプソン系のピュアシューター
- 過去にアニメ化しており、キャラの声に違和感を感じる場面も(河田そんな声なの?)
- 河田美紀男かわいい
- 魚住どこいった??笑
漫画の持つポテンシャル
映画を鑑賞した後の率直な感想は、「漫画ってすごい創造物なのでは?」ということでした。
まずは「キャラの声」について。
読み手は勝手に各キャラの声を作りあげて漫画を読んでいるんですよね。だからこそアニメ化したときにイメージと違うなんてことが発生します。
もしかしたら、あるキャラに対してイメージする声って読み手一人一人で違うのではないでしょうか。頭の中の声なので、実際に音声として検証することって難しい気がしますが。逆に、読み手が持つ十人十色の声を統一する役割がアニメにあるのでしょうね。
それから「映像」について。
漫画は、映画やアニメのようにキャラの動きを全て映しているわけでもなく、小説のように100%頭の中で映像を組み立てるわけでもないところが面白いところだと思いました。
読み手は、漫画の紙面に載ったキャラの動きやセリフからヒントをもらいつつ、自分の頭のなかで映像化する必要があります。しかも、その映像化したものは他の読み手と異なることがほとんどありません。
折衷型だからこそ、書き手から読み手への伝わりやすさや読み手の取っ掛かりやすさがありながらも、読み手が想像を膨らませながらも他の読み手と感想を共有することができる、という独特の強みが漫画という産業が大きな市場を形成した理由だと思いました。
次回作はあるのかな
The First = 宮城リョータ、The Second = ゴリとかミッチー?
上記の感じで湘北メンバーが主役の映画を何作か制作し、全員の過去のストーリーをまとめた上で山王に勝利する、という展開を想像していました。
しかし、ゴリが高校2年の時やミッチーの不良時代の原作未公開シーンも小出しにしてしまいましたので、リョータみたいに主人公的なポジションで次回以降の映画を作ることはなさそうです。今回の映画で山王に勝ってしまいましたし…笑
こう思ったのも、ゴリ以外の登場人物のエピソードで「最強山王」が出てくるとは思わなかったからです。映画館でこのシーンを見たとき、ひとりでにテンションが上がりました。湘北メンバーが実は同じ雑誌を共通点に繋がっていた…なんてシビれる展開ですね!!
花道は絶対月バス知らないだろうなぁ…笑
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